星睨みのウィル

■キャラクター設定


■人物評
シャーウッド氏族の物理学者、ウィリアム・シャーウッド。
コロセウムに参戦する前から、"星睨みのウィル"…と呼ばれていた人物ね。

王国の南方に位置するディエクスの龍脈は、地の果てまで続く深緑の大渓谷よ。そこで育った人間は東方のエスティアと同様、ディエクスのタイドに影響されて、何らかの"変容"を得ているわ。

数十メートル先に"針を落とした音"を聞き分ける者。僅か1ミリの隙間に、寸分と違わずに矢を射立て続ける者。72時間以上、集中を保って作業を続ける者。アイエンティが集めたサンプルデータの中にも、様々な能力者がいたわね。

そしてウィリアム。
彼女の"異常な変容"が発覚したのは、7歳の時。

夜更かしばかりしていた子供だったという彼女は、ある時、アリの絵を描いた。

両親はその絵を見て面白がったそうよ。
「ウィル、アリの足は6本だよ。」
その絵には、アリによく似た、
しかし12本の脚を持つように見える珍妙な虫が描かれていた…。

そして数年後、
ディエクスに生息していたアリの一部は「鏡面擬態生物」と呼ばれることになるわ。

ウィリアムが写し描いたというその生物は、厳密には昆虫ですらなかった。昆虫に擬態する無脊椎動物の一種であり、体のパーツを二つずつ形成した後、それを折りたたむようにして"自らを組み立てる"。よって、このアリの脚は6本ではなく、12本の脚が6組、だったワケね。

さて。
そこで論点となったのは、この異生物を発見するきっかけとなった"顕微鏡"なる装置の開発以前に、いかにして、少女ウィリアムは"その脚が12本"であることを知ったのか…ということ。

彼女は普段メガネをかけているんだけど、それは、あえて"ピントをずらす"ためのものなの。"変容"は、彼女の視力にもたらされていたってワケね。

顕微鏡でしか確認できない生物の器官を見分け、夜空に浮かぶ星の表面を、精細に観測する。あるいは、飛矢に彫られた文字を読み取り、森の中に隠した木の葉を見つける。それこそ、彼女が"ほしをみるひと"と謳われている理由。


ただ、彼女は自分の変容について、とてもポジティブに捉えてるみたい。夜空の美しさに魅せられて、その先に輝く星々に至る手段を求めている。

私よりもずっと、真面目で純真(もしくは安直で単純)なものの考え方をする人ね。
性格はどうかって?

私が話すより、彼女と一度でも会話してみた方が早いんじゃないかしら。とにかく、自分が興味あること以外には、全く見向きもしない。自分の好きなものを語る時は、やたら早口になる。典型的なオタク気質。しかも邪険に扱うと傷ついて、すぐどっか行っちゃうお豆腐メンタル。

まぁでも、コミュニケーションが苦手ってワケじゃないのよね。話が面白いから、ずっと聞いていられるってのは、彼女の素晴らしい個性だと思うわ。好奇心をくすぐる語り口が上手いっていうか。清水みたいに澄んだ声色も、その一因かも。

ともかく、あのコロセウムでの戦い以来、ずっと私の友人よ。
そして彼女がいなければ、人類はもう100年くらい早く、絶滅してたかもね。

"四つ目の龍脈"を発見した彼女の功績に関して…「遅すぎた」って、悲観的に語る人も多いけど、まだギリギリ絶滅してないだけ、マシだと思わな~い?