【池田】COLOSSEUMのコンセプト


社長・池田正人
近影


こんにちは。リドルのシャッチョさん、池田クンです。
今回は当社の新作『COLLOSEUM』に関する、
目新しい(と思われる)試みのひとつを紹介したいと思います。


それは『しっかりとした世界観やストーリー性の存在』です。
もちろん、これはゲーム部分に一切、関わるものではなく、
知らなくても楽しく遊べるものになっております、が!

というのも、
わたくしなんかは基本的にデジタルゲーム世代の人間でして。
ゲームといえばストーリーが付随してるのがフツーだ、
という風に考えいていた時期があったわけです。

例えばDIABLOだとか。芸術品めいたサイクルゲームなのに、
それでもしっかりと練られたバックボーンがある。
これがねぇ、ゲームというか、その作品に触れることの体験性を
豊かにしているな、と常々に思っていたんです。

しかし、アナログゲームというと、
ゲームのテーマを成立させるためのあらすじ、のようなものはあるにせよ…
そのゲーム自体が『ある世界の縮図であり、プレイヤーがそれに介入している』
というイメージはあまりないな、と。

いや、もちろん。アナログゲームはストイックなジャンルです。
ゲームを楽しむため、システムこそ評価されるべきジャンルであるがために、
余分なものはスパスパーッとカットされてきて、現在のような形になったのでしょう。
しかし…『別にあっても困りゃせんだろう!?』とも思ったわけです。

しかもわたくしが考えれば、
コストはかかりませんからね!(最重要)

というわけで近作『COLLOSEUM』には、
かなりはっきりと起承転結したストーリーがございます。

杉浦クンから『対戦格闘ゲームのような…』という発案を聞いた時に、
いわゆるアーケードモードのようなものを空想しました。
各キャラクターに背景があり、戦う理由があり、
ライバルとの戦いの前にはちょっとした問答が入り、
そんでもって全員を勝ち抜いた際には、エンディングがある。
いいじゃないですか。

主人公(的なオーラをパワフルに放っている)ルーセントくんですが、
その二つ名は"狂奔"です。

各キャラクターは"タイド"と呼ばれる変数を操ってゲームを進めていきますが、
その中でルーセントだけが、それをまるっと根こそぎ、否定するような形で
力を得る設計になっています。

それはどうして?
『そういうゲームデザインだから』の一歩、先に。
用意させていただいたものを、空想していただいて。
それがこのタイトルに関わることの体験性を、
少しでもポジティブなものにできたらな、と。
ちょっとしたフレーバーのようにね。そう考えています。

もちろん、そういった部分を評価していただけるなら、
せっかく作ったものですから、お披露目したい気持ちもありますが。
そこはアナログゲームとしての様式美といいますか。
渇いた空気感をね。損なわないように。
慎重に決めていけたらな、と。

今のところは
『きっと評価していただけるだろう! だって僕そういうの好きだもん!』
という、蛮勇極まりない思想に基づいて、
こういったコンテンツデザインをしておりますが。
今後もワレワレとしては、そういった方向の魅力も、
作品に紐付けていきたいなー、という風に考えておるわけですな。

ということで長くなりましたが、
新作『COLLOSEUM』に関する内容の紹介でした。

2016年05月06日